2013年2月2日土曜日

解錠師 ~ スティーヴ・ハミルトン


昔、ピッキングの工具を輸入しようとしたことがあった。
鍵には興味はないが、偽造テレカとか、そういうものに興味があった時期だと思う。
当時は、ピッキングがどういうことをしているのか、さっぱり知らなくて、すごく特別なこと。
と思っていた。
そもそも、鍵の仕組みも一切知らんかった。

この本を読むにあたって、ピッキングの描写が出てくる。
正直なに書いているの全然イメージ出来ないので調べることに。
地味なことをしているなぁ... この本の原題は Lock Artist という派手なものなのに。

ピッキングに関してはこれぐらいにしておいて
信用していいヒト(達)、信用出来ないヒト(達)
というものについて考えさせられる。

電話に向かって、怒るようなヒト

は信用してはならないらしい。

この本に出てくる 電話に向かって怒るようなヒト は
自己啓発本で、よく出てくる成功者 みたいなヒトで、
プール付きのでかい家に住んでいて、店を何店舗か経営していて
何人ものヒトを雇用している。

ヒトを利用するだけ利用して、言葉だけの感謝はするけれど
それ以上のことはしないし、自分の思い通りするため感謝どころがウソもつく。
そもそもその人の人生を救ったヒーローに対してウソをつく。

これぐらいしないと、「成功者」には、なれないのかと
ある意味、初めて自己啓発本を読んだシューカツ中の大学生のように感動する。

そして、人の欲望が交錯しまくる犯罪記録と
並行して進むラブストリーの結末が中盤から気になり始める。
この状況からハッピーエンドで終わったら、浅田次郎的予定調和やな。
と感じているのもつかの間、ハラハラドキドキ、絶対死ぬなコイツ的状況が!
まぁそれはそれでいいかと思いつつ、
ページをめくる スピードが更に加速される!
いい本でした。
海外のハードボイルド小説も悪くない。

そういう方向で。

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