2014年8月19日火曜日

村上海賊の娘 上巻 その2

今日もやっぱり、村上海賊の娘を読む。

歴史小説の書き方については、吉川英治風と司馬遼太郎風がある。
吉川英治風は、作者や資料がほとんどでてこず、まるでそこにいて、見ているかのような臨場感で物語に入り込める小説。
宮本武蔵などは、まるで主人公に成ったかのように読める。
司馬遼太郎は、たまに作者が登場し、こうるさい説教とか主観を述べる。
この村上海賊の娘は、司馬遼太郎風であり、作者のこうるさい説教はないけれど、参考にした資料がやたら登場する。
ボク的には、資料があるか ないかなんか どーでもいいんだけど。
論文ならともかく小説なら どーせ、フィクションだし。

今回は、木津砦の戦いの場面に成る。
織田信長は、上様として登場し、現場にはいない。
ほとんど雑兵達の戦いであり、トップである織田信長の意思は全く感じられない。
雑兵達の名誉欲や虚栄心などが折り重なって戦場が構成されていく。
会社も社長とか会長が何考えているのか知らんけど、会社という組織が回り、日々回る。
昔も今もあんまりかわらん。
そして、みんな雑兵としての技術を磨くことを考えていたりする。
そこ磨いても上には行けないんだけど…

そして夜這のシーンもでてくる。
昔は、中国や朝鮮などの比べてもオープンな性文化が構成されていたらしい。
こんなことしていたら、誰の子供かわからんまま、育てていかないとあかんような気がするが、
その辺りは、どのように乗り越えられたのだろうか…
ちなみに、この夜這のシーンは、現代的な愛の価値観をもとに、うまく構成されている。
主人公の景(ケイ)は、榮倉奈々をイメージして読んでいたりする。

そういう方向で。

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