2016年6月2日木曜日

羊と鋼の森 宮下奈都

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今年の本屋大賞を読んでみる。
個人的には 2014年の「村上海賊の娘」以外はだいたい面白かった。
その意味では芥川賞や直木賞よりも打率は高い。

というわけで 中身も見ずに買う。
今回は ピアノの調律師の話らしい。
結論から言うと 下手なビジネス書より面白いビジネス書的小説。

高校時代に衝動的に(思いつき)よりピアノの調律師になろうと決意して調律師の学校行く。
その後、きっかけになった楽器屋に就職して調律師として歩み出す。
こんな経緯で仕事に就いたので、才能とか経験は全くない。
ただ真正面から黙々と仕事に向かい続ける。
最終的にはこういう人が一番才能があるのではないかという風に表現されディズニーがビジネス書を作ったのではないかと思われるハッピーエンドとなる。
大部分の人には、そうあってほしいと願う結論。

調律師ではなくても営業やら講師、オペレーターなど読み替えて読むと読みやすい。

この本によると究極の仕事とは

「明るく静かに澄んで懐かしい文体、
 少し甘えているようでありながら、厳しく深いものをたたえている文体、
 夢のように美しいが現実のように確かな文体。」

これが究極の仕事。
原民喜の文章とのこと。
個人的には、一言にしてほしい。
いろいろ加味しなければならないことがあり難しい。
個人的には最後の一行、
「夢のように美しいが現実のように確かな文体(仕事,テニス,ゴルフ,絵,音楽などなど)」
を座右の銘にした。

また
「才能っていうのはさ、ものすごく好きだという気持ちなんじゃないか。
 どんなことがあっても、そこから離れられない執念とか、投資とか、そういうものと似ている何か。」
という先輩のセリフは、この本の本質を中盤にて言い表している。

だいたいのステージにいる仕事している人を対象にした本でした。

そういう方向で。 


本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

honto 羊と鋼の森
http://honto.jp/netstore/pd-book_27296473.html

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