2014年10月7日火曜日

昭和の三傑 〜憲法九条は「救国のトリックだった」 堤 堯



憲法9条がノーベル平和賞になりそうというニュースが飛び交う直前に、この本を読む。
侵略戦争をしない という規定を持つ国は多いけれど
戦力までに言及した国は、日本だけで、この本では、びっくり条項と呼んでいる。

よく 今の憲法は アメリカから押し付けられたモノである みたいな意見が有るが、厳密には誰が発案したのかよくわからない。
この本では、幣原喜重郎が発案し、マッカーサーがこの案に同意し、外圧でしか変えることのできない日本国を外圧を持って変更した。

というのがこの本の立場である。
たしかに、天皇陛下は処刑されることなく、そのままだった。
一方、フセインは、アメリカに連れて行かれて処刑された。
同じ敗戦国のトップという境遇では、全然違う処遇。
この9条のおかげで、日本の国体は護られ、無理な海外出兵をさせられることなく、戦後の高度成長の基礎を作ったと行っても過言ではない。

この本では、あまりにも効きすぎた薬のため、そろそろ毒になりつつ有る。
外交には、100年の友も100年の敵もいないのだから、うまく渡りきらないと、今度こそ日本国の存亡に関わる事態に発展するであろう

とのこと。

ここ10年ぐらいで、周辺の枠組みががらっと変わってしまうのだろうと予感させる一冊でした。

そういう方向で。

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