2014年10月17日金曜日

その数学が戦略を決める イアン・エアーズ(山形浩生訳)

IMG 0395

その数学ということになっているけれど、どちらかというと統計と言った方が適切かも。
ボクの時代の高校の数学では、確率・統計としてひとくくりにされ、参考書も一番薄く勉強する価値がなさそうな雰囲気がプンプンしていた分野だった。
というのも、計算数が膨大なため、試験の制限時間内に手計算では解けないから、出題できない。
ゆえに、受験勉強には不要 みたいな空気だった。
しかし、コンピューターの登場により状況が一変する。
平方根を計算するとかわけわからん計算をしなければならない偏差値もさくっと計算できる。
未来が、計算で予測できるようになる。
それぐらいのレベルならよかったのだけれど、専門家の経験もデータベース化され、最適解をコンピューターがはじき出している。
この本の例では、学校の先生があげられており、マニュアルにしたがった単純な方法で教えることにより、効果的な教育が施されるということがあげられている。
このマニュアルに沿うと、教育にはナンの創造性も独創性も必要なくなり、先生はマニュアルが指示するテキストを読み上げるだけ。
この延長線上のある物事を考えると 医者なら、質問事項を応える画面に入力、血液検査、目の検査、特定部位の固さ、血圧、心拍数などの数値を取得。その内容をデータベースに照らし合わせて、想定される病気をはじき出す。その病気に対する薬を処方し、対処方法についてプリントアウトする。という様なことになりかねない。
いままでは、単純作業が機械に置き換わって行っていたけれど
今後は経験知が必要な専門職が、コンピューターやらデータベースに置き換わって行くだろう とのこと。

10年後の仕事というのも予測しにくい状況になりつつ有る中
教育の方は30年前からあまり変わっていないように見える。

このギャップに何かチャンスが有りそうな気がした。

サイエンス系の読み物だけど、読みやすく興味深い内容だったため全部一気によんでしまった。

ちなみに、ボクができそうなことは、Amazonや価格コムやヤフオクの販売価格、落札価格の推移から今後、値上がりするか値下がりするかを予測する。
とかかな。 履歴は無駄なので、全部捨てていたけれど、これが価値がありそうだというのが、この本の言いたいこと。
記憶容量に限りがあるため、バンバン捨てていたデータから、全部残して価値を生み出す。
コンピューターのイノベーションは、まだまだ続く。

そういう方向で。

0 件のコメント: