2011年9月17日土曜日

[読了] 下町ロケット 池井戸 潤



プロジェクトXのような 技術マンセーのノーテンキ技術開発根性物語かと思ったが、まったく期待を裏切られてしまった。
どちらかというと、ハゲタカのような、ドロドロ人間関係と会社力学を描いた小説で、これまた大当たり。

特に、今の私にとって心に響いた言葉が
社内が、特許をライセンスして楽して金儲けするか
部品を提供して社長の夢の一歩を実現するのか
で割れていたときに社長が言った言葉。

「俺はな、仕事っていうのは二階建ての家みたいなもんだと思う。
 一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。
 だけど、それじゃあ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。
 それが二階部分だ。夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃあつまらない。
 お前だって、ウチの会社でこうしてやろうとか。そんな夢あったはずだ。
 それはどこにいっちまったんだ。」


あーこういう風に表現したら、サラリーマンも夢とか希望があるようにおもえる。
でもやっぱり 経営者が一番かっこいい。

なんか、忘れていた熱いものがこみ上げてきた。

直木賞ってこんなんやったけ?

そういう方向で。

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