2015年3月3日火曜日

ブラントハンター 西畠清順

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プラントハンターとは、18世紀末、ヨーロッパの方で大富豪のために世界中の植物を集める人のことを言ったらしい。
この傾向は今でも続いており、現代の大富豪も車や家などの一通りの贅沢をした後、最後にする贅沢は植物を集めることになる人が多い。
そういった人々の欲望を満たす職業という意味なのかどうかわからないけれど、植物の卸会社の五代目として活躍中の著者は自分のことをプラントハンターと呼び、世界に珍しい植物を求め旅する行為をハンティングという。

さくっと五代目といったけれど、実際のところは2代目か3代目にあたる。
というのも、現在の業態を作ったのが、3代目(おじぃちゃん)にあたり、この3代目が早くに亡くなってしまった。
相続の際に、親戚がほとんど持って行ってしまい、ほとんど裸一貫で現在の状況に持って行ったのが四代目。すなわち父。
5代目ぐらいの歴史を刻んでいるけれど、実際は、2代目か3代目的なポジションにいるビミョーな人。
ミョーに関西弁が出てくる。ぼくは関西弁のネイティブだけど、本を読むときには関東弁が多い為、なんか読みにくい。会社自体は川西にある会社らしく、ちょっとだけ親近感がわく。

植物をあつかう職人さんたちは、ぼくの業界とは違っていて、とても短気。
若い衆に運転させる車の切り返しの数が多いと言って怒ったりするらしい。
仕事とは関係なさそうなところにも、効率もしくは美しさを求めているのだろうか。
ぼくも、見習ったほうがいいのかもしれない。

心に残った言葉は

「その花を愛し、その根を思う」

この言葉は、長野県で爺さんの代から一緒に仕事をしている老人の言葉。
この老人から桜の枝を仕入れることで、この会社(花宇)は飛躍を遂げることになる。
ぼくは、今まで花しか見てこなかった。
女の子を見ると、ブサイクだの、おっぱいが小さいだの、アホだのいろいろ言ってきた。
花の観賞には余念がなかったけれど、根のことに関しては全く感知すらしていなかった。
人とは、花しか観ていないことがおおく、根のことなんか、思っている人いないなぁ
自分も含めて。

これからは、花を愛し、根を思って 生きていきたい。

そら植物園(作者のWebサイト)
http://from-sora.com/

徳間書店:プラントハンター
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784199070228


そういう方向で。

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