2015年12月2日水曜日
銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
「銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)」という本を読んでいる。
三国志とか真田太平記とかを読んで、すごい英雄とか軍師が出てきて、特殊な能力を持った人たちが歴史を紡いできたという僕の歴史に対する考え方を全く変えてくれる一冊。
この本には、そんな特殊な能力を持った人とか民族は出てくることはなく、出てくるのは、飼育できる動物とか栽培できた植物。その違いが文明の違いを生んだということが事細かに書かれている。
現在は、病原菌について読んでいる。
なんで、アステカ文明とかネィティブアメリカンが、比較的簡単に倒されてしまったかということが書かれている。
アステカ文明とかネィティブアメリカンの人たちが好戦的ではなかったからと思っていたけれど、実際はそうではなく、ヨーロッパから持ち込まれた天然痘、結核、麻疹などの病気で全滅した集落もあったり、国王も天然痘で死んだりしていて、ヨーロッパ人と戦っている場合ではない状況ではなかったらしい。
日本人は、ユーラシア大陸の端っこに位置していて、正倉院にあるようなシルクロードを経てもたらされた宝物があるように、病原菌ももたらされていたため、そういう病気への耐性を獲得していたため、戦わずに負けるような状況ではなかったと思われる。
民族的に勤勉だとか頭がいいとかよりも、位置する地理的条件の方がはるかに影響が大きい。
さすが、ベストセラー、疲れているときに読んでも面白い。
ちなみに、「罪と罰」、「白鯨」は疲れているときに読むと、全く頭に入ってこない。
どうしたものか…
この本には、「アンナ・カレリーナ」の法則 という言葉がやたら出てくる。
幸せな結婚生活を送るためには、何個か条件があり、その条件が一つでもかけると 幸せな結婚生活を送ることができない
という法則。
この法則が、家畜化できる動物や栽培できる植物に発動され、自然界には何千何万種類の動物や植物がいるのに家畜化された動物も植物もそれぞれ10種類ぐらいしかなく、メインになるのは3種類しかないということが説明されている。
「アンナ・カレリーナ」読んだ方がええんやろうか…
そういう方向で。
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