どこぞのファンタジー小説なのかと勘違いしてしまう題名の本で、思わず借りてしまう。
この小説の題名に匹敵する題名は
「歩いて月に行った男」
とか
「わらじで城をもらった男」
とかになるだろう。
中学生の頃はブラジャーになりたいと心の底から望んでいた僕にとっては、ブラジャーで勲章をもらうなんて一石二鳥、一つで二度美味しい出来事で都合が良すぎる。
そもそも男が女の下着のつけ心地なんぞわかるはずもないのに、ブラジャーに青春どころか人生をかけた男が京都にいた。
日本のブラジャーのシェアで第3位に位置するがこの男の会社名は誰も知らない。
3位はシャルレということになっているけれど、実際はこの男の会社カドリール
ずっとOEM販売をしているので、この男の会社名が表に出ることはない。
下着業界に入ったのはたまたまで、その際に下着作りに目覚めて以後50年、ブラジャーづくりに邁進する。
会社に就職するという思想も大事だけど、その業界に就くという思想を体現している人だ。
就職活動の時には業界としてどうか考えて就職した方が良いだろう。
僕は何も考えていなかったけれどね。
本の後ろにはブラジャーの分解図も掲載されており、ブラジャーの歴史も、ブラジャーの構造も学べる内容となっている。
残念なのは、最後の30%がこの男の会社に勤めている人のインタビューになっていて蛇足感が半端ない。
とても興味深く、バーっと読めた本でした。
カドリール ニシダ
http://www.quadrille.co.jp/
[集英社] ブラジャーで勲章をもらった男
http://business.shueisha.co.jp/contents/1610bura/
[weblio] ブラジャー 日本シェア
http://www.weblio.jp/wkpja/content/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2
そういう方向で。
2017年1月19日木曜日
ブラジャーで勲章をもらった男 西田清美
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