2013年7月30日火曜日

モンテ・クリスト伯 1巻:アレクサンドル デュマ


クラシックで読んでいない本を読むべく、10年ぐらいまえに挫折した記憶が生々しい
モンテ・クリスト伯を読んでいる。
岩波文庫版では、訳が古く
通貨の単位が、フランとかペソとかにすればいいものを、なぜか「100万両」とかになっている。
他にも知らない単語、熟語が満載で線を引きまくる。
電子辞書を持っていたほうがよいだろう。

この状況を受け入れて、良い方向に考えるならば
昭和初期とか大正ロマンの香りが漂う小説である
とも言える。

とりあえず、1巻を読んでみるがどのあたりで挫折したのか記憶にないが、か細い記憶の糸をたぐり寄せるとおそらく牢屋にブチ込まれて不平不満をたらたら行っていたあたりで挫折したのだと思う。
協力者というか師匠のような存在であるファリア司祭は記憶に無いためそのあたりのような気がした。

この本で印象に残ったセリフは
「学ぶことと知ることは別だ。世の中には物知りと学者との二色あり、
 物識りを作るのは記憶であり、学者を作るのは哲学なのだ」

というセリフ。
この小説自体は19世紀後半の激動するフランスで書かれているので
今のようにグーグルで検索すればなんでも出てくるような時代ではない。
知っている事自体にすごい価値が会った時代のように思えるのだが、
そんな時代においても「学ぶことと知ることは別」 と文豪が書いていることに驚く。
「学者を作るのは哲学なのだ」と訳している最後のセンテンス、
今なら、哲学より信念とか世界観という言葉の方が合うような気がした。
実際、どういう言葉で書かれているのかわからないけど。

この勢いで「罪と罰」と「カラマーゾフの兄弟」にも挑戦したい。

10年前のボクとは、また違う段階に 達しているので、1巻をらくらく読破。
なんとなく面白さがつかめてきた感がある。
7巻まで行けそうだ。
ガンバレ ジャン・バルジャン!

そういう方向で。

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