2015年9月8日火曜日

人工知能に負けない脳 茂木健一郎




今、ぼくがしている仕事は、ぼくが子供の頃にはなかった仕事。
いま、子供として生きている人たちが、大人になることには、いまない仕事についている確率が高い。
ぼくが子供の頃には、勉強して学校の成績を上げると一般的に幸せとされる給与水準の仕事に就けることが多かった。
そのため、子供に「勉強しろ」という親が多く、のび太くんのおかぁさんものび太には、「勉強しろ、勉強しろ」と言っている。

この勉強してより高度な学校に行って知識を吸収したら幸せになるモデルは、明治時代に作られたもので、高度な知識を全国各地に広めるためには、このようなモデルをつくることで、社会の底上げが図られるという画期的なモデルだった。

このモデルは現在、崩壊しつつある。

その崩壊にとどめを刺しそうなのが、人工知能。
いままで、勉強と称していた 計算能力 や 記憶力、書類作成能力、データ検索などを人間の数十〜数万倍うまくやるマシンが登場した。
自動車や鉄道と移動スピードを競ったり、クレーン車と持ち上げる重量を競ったりする人がおらず
人力車で、タクシーのような仕事をしている人は観光以外の用途ではいない。

これからは、いままで勉強と称していた計算能力や記憶力、書類作成能力は原理を知る上で「勉強」する必要はあるかもしれないけれど、この能力を人間と競ってもあまり意味がない時代に突入しつつある。

では人間にしかできない能力とは何かというと

・コミュニケーション
・全く別のものをつなぐ能力
・直感やセンス
・身体性

になるとのこと。

このためには、いわゆる「勉強」よりも いろいろな人と話し、いろいろなものに興味を持ち、そしてやってみる ということが重要になってくるだろう。
Googleでは、学会に論文を発表されることは稀で、だいたい新しいサービスとして登場する。
学校のあり方も問われているなか、ぼくはどう生きて、どういう風に伝えていくのか、結構、面白い命題を解かなければならない時代に生きている。

ちなみに大学の授業も無料になっている時代。
大学は同じような価値観を持つ友達を作りに行く場所になりつつある。
代替する場所がないか、検索中。

無料で学べる大学講座
http://gacco.org/

日本実業出版社 人工知能に負けない脳
http://www.njg.co.jp/book/9784534053091/

そういう方向で。

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